2017年11月26日、東北経済産業局は福島県北塩原村の名産である「会津山塩」が地域団体商標に登録査定されたと発表した。今後は、福島や会津の地域経済活性化や地域ブランディング向上を促進させるとの期待がかかっている。
(参照:福島県南会津産の紫色のアスパラガス「会津田島アスパラ」が地域団体商標に

商標権者は会津山塩企業組合となっている。2016年2月に商標申請をしており、今回の査定となった。商標権者が登録料を納付して正式に商標登録されると、東北地方で48番目、福島県で7番目の地域団体商標となる。

会津山塩は、北塩原村にある大塩裏磐梯温泉地区で採取された温泉水を煮詰めて製造されたものに限定される福島県の特産品となっている。江戸時代には400トン以上もの製造記録があり、明治時代には皇室へ献上した功績も残っている由緒あるものだ。

薪窯での煮詰め作業に加え、沈殿した生塩を網ですくったうえで自然乾燥させるという伝統的な製造法をとっているのが特徴だ。現在も製造数量が少ない希少商品となっており、ネット販売または承認店でのみ購入することができる。

今回、地域団体商標登録された「会津山塩」は、ネット販売又は承認店のみでの販売となるそうですが、ネット販売は当てはまるかどうかわかりませんが、スーパーでも小売店でもデパートでも所構わず販売するというのではなく、商標権者が承認した店舗のみで販売するというのは、ブランド戦略の1つです。

いうまでもなく、地域団体商標登録をしたということもブランド戦略ですが、それにタイアップして、商標権者が承認した店舗のみでしか「会津山塩」を販売できないとすれば、この商品の高級感・特別感は、一層増すことになります。

現在は、普通に物を売っていては、商売が成り立たないようになっています。特別な、よく考えた方法で物を売らないと、生産業者は、生き残ることができません。ブランドを活用するというのも、そういったよく考えた方法の1つです。

地域の地場産業は、会津山塩企業組合のようにブランド戦略どんどん活用して、発展への道を模索するべきです。