2017年6月20日、東北経済産業局はアスパラガス「会津田島アスパラ」が地域団商標として登録される見通しとなったことを発表した。人気の三色アスパラガスの知名度アップとそれに伴う地域ブランドの保護を図っての申請であり、今後のマーケットへの浸透が期待されている。
(参照:福島県土湯温泉、マスコット「きぼっこちゃん」を商標登録

商標権者はJA会津よつばとなっており、2016年2月の出願が認められた。「会津田島アスパラ」は福島県の南会津町や下郷町、只見町で生産されたアスパラガスである。当地の寒暖差の激しい気候のため、甘味が感じられる出来となるのが特徴となっている。

特に人気を博しているのが「三色アスパラガス」だ。アスパラガスとしてよく生産されている緑色と白色に加えて紫色のアスパラガスをセットとしており、目に華やかな色合いが注目を集めている。この「三色アスパラガス」は県外の高級百貨店などで販売されている。

この「会津田島アスパラ」の登録により、福島県内での地域団体商標の登録は6件目、東北では47件目となっている。

アスパラガスといえば、緑色のものが主流で、スーパー等で、たまに、白色のものを見かけるといった感じです。そのような状況下で、紫色のアスパラガスが販売されれば、消費者の注目を集め、売上げが大きく伸びることが予想されます。

普通のアスパラガスは、それほど高い値段で取引されるものではありませんが、会津田島の紫色アスパラガスは、緑色及び白色のものと組み合わせて、三色アスパラガスとして、全国の高級百貨店で販売される予定となっています。

そのような場所で販売できれば、販売単価が急速に上がりますから、生産者の方にとっては、非常に有難い話となります。

また、そのような場所で販売する場合に、地域団体商標登録をしておくことは、大変有効です。高級百貨店の利用者は、商品ブランドに敏感な人が多いので、地域団体商標登録をしておくと、その方々に非常に良い印象を与えるので、購買意欲を刺激します。

その意味では、今回のJA会津よつばの「会津田島アスパラ」が地域団体商標は、まさに正鵠を得た策であると言えます。