2016年4月13日、「献上桃の郷」が商標としての登録を認可された。地域特産品のブランド強化や、風評被害の払しょくに役立てたいとしている。
(参照:新戦隊登場!? 福島県郡山市「商店ガイレジャー」商標を登録

この度商標として登録された「献上桃の郷」は、福島県桑折町の町産の桃に使用されているブランドだ。2016年2月に商標出願をしており、登録が認められた。今後は、桑折町産の桃のうちでも品質の高い桃にこのブランドが使用される。

また、アイスクリームやジュースといった6次化商品にも使用される予定だ。生産者や商品製造者からの申請に基づき、町が使用を認可する。ゆくゆくは海外進出も視野に入れてブランド展開が図られる予定となっている。

「献上桃の郷」は昨年までの22年間もの間連続して、福島県が皇室に贈る「献上桃」として選ばれてきた名産である。震災後5年を過ぎてもなお厳しい風評被害の払しょくになれば、と期待が寄せられている。今回の商標登録を祝して「献上桃の郷の碑」が同県ピーチライン沿いに建てられ、17日に除幕式が執り行われることとなっている。

福島県の桃農家にとっては、偶然に発生した福島第2原発事故による放射能の汚染や、それに伴う風評被害によって、多くの損害を被ったことは、極めて残念なことであると思います。よって、今回の 「献上桃の郷」が商標登録が、そういった被害から受けたダメージから福島県の桃農家が立ち直っていく過程で、大いに役立つことが切に望まれます。

また、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の発効に向けて、日本の農業にとって、海外で市場を獲得できる力の要請が緊急の課題となっています。そのような状況下、海外進出も視野に入れたブランド戦略としての今回の福島県桑折町の商標登録は、まさに正鵠を得た策ということもできます。

今回の 「献上桃の郷」の商標登録により、福島県桑折町産の桃が皇室に献上される果物であることが全国的にアピールできます。よって、この商標登録が、福島県の桃農家の復興と今後の発展のために、重要な役割を果たしておくことが、大いに期待できます。