2016年1月8日、特許庁は大分県中津市の「中津からあげ」を地域団体商標として登録したと発表した。(参照:全国初!栃木県  商工会による地域団体商標「氏家うどん」が登録

商工会議所が地域団体商標の商標権者となるのは全国初のこととなっている。今後もこの地域団体商標により地域の活性化やブランドのより広い展開が進むことに期待が持たれている。

2014年の商標法の改正にともなって非営利活動法人NPO団体も、地域団体商標の商標出願ができることとなり、2014年10月には「小豆島オ リーブオイル」がNPO法人による初の地域団体商標として登録された。今回は栃木県さくら市商工会議所が出願した「氏家うどん」とともに初の商工会議所による商標登録となった。

「中津からあげ」は、大分県に伝統的に伝わる製法で揚げられた鶏のから揚げとなっている。それぞれの店舗が独自の味つけを持つが、基本的にはショウガとニンニクをベースにしてしょうゆ味や塩味で揚げていく。ほとんどの店舗で注文ののちその場で揚げてくれるのが特徴だ。

地域団体商標登録を行うと、他地域産の「中津からあげ」が流通した場合、商標権を行使して、偽ブランド商品の流通を止めることができます。なお、一般の生産者が地域団体商標登録をすることが容易ではないこともあります。

ある程度の力を持つ商工会議所が、一般の生産者の代わりに地域団体商標登録を行うことは有意義なことです。2014年の商標法の改正により、商工会議所も地域団体商標登録ができるようになりました。

今回の大分県中津商工会議所の地域団体商標登録は、初の商工会議所による地域団体商標登録とのことですが、今後、このような登録が増加することにより、各地の商工会議所が地域経済の活性化に一役買うことが期待されます。