2015年8月26日、青森県産の海産物「横浜なまこ」の地域団体商標への登録が妥当だとの判断が特許庁から出された。今後、登録料納付など手続きをへて正式登録となるはこびだ。
(参照:青森県、「青森の黒にんにく」が地域団体商標に

商標権者は横浜町漁協となっている。「横浜なまこ」はこれまで東北北部を中心とした販売に限られてきたが、今後は登録された実績を生かして販路拡大や資源管理を模索していく方針だ。「横浜なまこ」としてブランドが使えるのは、加工前の生きているものに限られる。

「横浜なまこ」は青森県陸奥湾の横浜町沿岸で水揚げされたなまこだ。毎年12月末の数日間のみ収穫され、青森県のお正月料理として長く親しまれてきたものだ。今でも陸奥湾の珍味として珍重されており、PRイベントを12月初頭から実施して いる。

これで青森県内での地域団体商標は9件となるほか、なまこの登録は全国でも初めてのこととなる。青森県では「あおもり藍」(あおもり藍産業協同組合)「津軽の桃」(津軽みらい農協)なども地域団体商標として出願中であり、地域資源のブランド化を図っていくことになる。

このニュースを見てはじめて青森県に横浜という地名があることを知りました。

知名度からいうと、青森県の横浜町と神奈川県の横浜市では大きな差がありますが、今回の「横浜なまこ」の地域団体商標登録は、青森県横浜市を全国にアピールできるよい機会となります。

この地域団体商標の正式な登録を機に、青森県横浜市の知名度がより向上することが期待されます。また、このような地域団体商標登録による地域資源のブランド化は、まずまず厳しさを増す地方の農林水産業の生き残りの戦術として、非常に有効です。

良質な地域資源をブランド化して、全国に販路を拡大してゆくことは、安価な外国製農産物の国内への流入に対抗できる唯一の方法とも考えられます。地域団体商標が農林水産業の生き残りの切り札として期待されます。