永く群馬県民に愛されている上毛かるた(じょうもうかるた)を発行する財団法人・群馬文化協会は、これまで同協会が所有していた著作権と商標権を今月中に群馬県に無償譲渡することが分かった。(参照:中国「adivon」が「adidas」へ商標権譲渡)

「草津よいとこ薬の温泉」「関東と信越つなぐ高崎市」「繭と生糸は日本」など、群馬県の歴史と素晴らしさをつづった上毛かるたは、西方恭子群馬文化協会理事の父・浦野匡彦さんが昭和22年に考案したものだ。

当時は米国の統制下。検閲も厳しく占領軍が嫌う愛国心、忠孝心なども「雷(らい)と空風(からっかぜ)と義理人情」など群馬県の風土や偉人に重ね、子どもたちが遊びを通して歴史や地理などに興味を持つことで郷土を、次いで国を愛することを学んでほしいという思いを込め、読み札を公募し、発行された。

今回の譲渡は、生前、浦野さんが「公に返して県の宝として伝えてほしい」と話していたことを受けてのことだ。群馬県の戦後史を語る上で欠くことのできない上毛かるたは、これからも県を中心にして受け継がれていく。

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いい話ですね。群馬県として、「上毛かるた」を守っていって欲しいと思います。

なお、著作権の譲渡に関してですが、著作人格権(公表権、同一性保持権、氏名表示権)は一身帰属権であり、譲渡することはできません。

著作権者が死亡した場合、日本では相続の対象にならないとされていますが、著作人格権を保護する権利が遺族などに与えられます。