世界知的所有権機関(WIPO)は世界中の知的財産(IP)の保護を促進するための国際連合の専門機関です。

すでに長い間知的財産を保護する制度が確立している先進国もあれば、現在特許や商標といった知的財産権の法整備の過程にある発展途上国もあります。グローバル化が進むにつれて価値観や認識の違いが問題を生むこともあり、世界知的所有権機関(WIPO)は国際出願制度のサービス提供や条約交渉、法的・技術的支援、研修といった形で国際的な知的財産権保護をサポートしているのです。また、知的財産権の条約や国際登録行政事務を一本化して管理する役割も担っています。

世界90カ国から来た職員で構成されており、法律や実務、公共政策、経済などのさまざまな専門家たちがここで働いています。

この世界知的所有権機関(WIPO)は「パリ条約」と「ベルヌ条約」事務局を前身として1970年に設立されました。1974年にはスイス・ジュネーブに本拠地を置く第14番目の国際連合専門機関となり今日に至っています。