2015年12月16日、GMOインターネット株式会社は新gTLD「.コム」を商標権者向けに先行登録するための受付を開始したと発表した。同社が運営する「お名前.com」でサービスが提供されていく予定だ。
(参照:ドメイン登録サービス「お名前.com」、商標権者に先行登録サービス

ドメインの最後に日本語が入る「.コム」は、日本語ユーザーの目を引く世界初のカタカナドメインとなっている。今回の導入に伴って、登録文字列の商標持っている商標権者は優先的に先行登録することが可能となっている。

たとえば、「google.コム」というドメインは、「google.com」という商標を所有する商標権者が優先的に登録できるということだ。

インターネットの番地にあたるドメイン名は当初「.com」「.net」といったアルファベットの文字が多かった。その後、セカンドレベルでの日本語の使用が可能となり、「日本語.com」といった日本語ドメインが実現していった。

そして2012年、ICANNがTLD導入のルールを自由化したことに伴って、アルファベット以外の日本語や中国語を使用したTDLの申請・使用がされている。

gTLD(ジェネリック・トップレベル・ドメイン)とは、TLD(トップ・レベル・ドメイン)のうち、利用者に制限がかからないドメインのことを言います。インターネット上の住所であるドメインのうち、一番最後の「.com」や「.net」のことをTLDといいます。

TLDには、例えば、「.gov」(アメリカ州政府)や「.travel」(旅行代理店等)利用者が限定されているものと、「.net」「.org」のように誰もが利用できるものがあります。後者のように誰もが利用できるTLDのことをgTLDといいます。

さて、今回、GMOインターネット株式会社がgTLDとして「.コム」の商標権者に対する優先登録受付を開始しました。日本語で構成された「.コム」は、検索エンジンでURLが目立つ、日本語に関するコンテンツであることが一目瞭然、名刺等に掲載した際に覚えやすい、などのメリットがあります。

この「.コム」を商標権者に対して登録の優先権を与えるのは、商標権者以外の者が勝手に登録されたブランド名を使用した「.コム」のドメインを登録することを防ぐためです。GMOインターネット株式会社が、「.コム」の登録受付に関して、商標権者に対して特別の配慮をしてくれたということになります。