2017年6月9日、特許庁は味噌のトップメーカーハナマルキのサウンドロゴを商標登録した。歌詞を音符付きで掲載したペーパーバッグを作成するなど様々なアレンジによりこのサウンドロゴを展開して、今後のさらなるブランド強化を図っていく。
(参照:「スジャータ」のCMソング、音商標に登録

商標権者は、味噌・醸造製品メーカーのハナマルキ株式会社となっている。同社が50年以上もテレビCMなどで使用してきた「おみそな~らハナマルキ」のサウンドロゴを、改正された商標法にのっとって商標出願、今回認可された。商標出願にあたっては、同サウンドロゴの音譜や音声ファイルが提出されている。

ハナマルキ社は大正7年創業の日本を代表する味噌メーカーであり、長野県伊那市を本拠地として全国展開している。商標登録されたメロディや歌詞は、1966年よりテレビCMなどで全国的によく知られている存在だ。2015年には同曲のロック調アレンジが子役の女の子の熱唱によるプロモーションビデオも制作され、話題を呼んだ。

商標法が施行されたのは昭和34年ですが、その当時は、音が商標として登録できるようになるとは、誰も思っていなかったとでしょう。しかし、商標法の施行から60年近く経過した現在では、CMソングなどの音が商標として登録できるようになっています。

商標として登録ができるためには、他の商品と区別する機能(商品識別機能)や商品の出所を表示する機能(出所表示機能)などのいくつかの機能を備えていなくてはなりません。逆にいうと、それらの機能を満たすものであれば、文字や図形でなくても、商標登録が可能ということになります。

広告技術の進歩やインターネットの普及などによって、以前は商標としての機能を有することがあり得なかったものでも、現在では、商標として登録可能となっております。

今回のハナマルキ株式会社のサウンドロゴの商標登録も、平成26年5月の商標法の改正によって新たに音の商標登録が可能になったことによって実現されましたが、音が商標登録されるとは、時代の変化を大きく感じさせます。