現政権である安倍内閣の経済財政政策の一つとして、従来の製造業主体の経済モデルから付加価値の高い無形資産を活用する経済モデルへの変容を図り、その無形資産を創造し活用するのに最適な社会経済環境を作り上げ、それらを産業の基盤に据えるという「知的財産立国」という構想が掲げられています。 この構想に従って、経済産業省では、企業が知的財産制度を利用しやすい環境を整備し、企業の技術革新を支援するため、特許法・商標法・意匠法・弁理士法の知的財産関連4法の改正案を今国会に提出します。この改正の中の一つが以下に述べる商標法の改正です。 今回の商標法の改正案は、従来の商標法では、商標登録できるのは原則として「文字」「記号」「図形」に限られていたのですが、今回の改正は、それらに加えて「音」「色」「動き」「位置」等についても商標登録を認めるというものです。 「音」とは、パソコンソフトの起動音、CMのイメージ音等です。誰でも知っているWindowsの起動音は「音」の商標登録が認められている米国等では商標登録されていますし、日本国内の某製薬メーカーは海外でCMのイメージ音を商標登録しています。 「色」とは、具体的な例としては、日本の文具メーカーであるトンボ鉛筆の消しゴム「MONO」のパッケージの「青」「白」「黒」三色の配色は、ヨーロッパで商標登録がされています。 「動き」とは、CMなどでロゴを動かす映像を流す場合には、その映像内でのロゴの動き、すなわち、そのロゴの動き方が商標権の保護の対象になるということです。 「位置」とは、例えば、製品にマークを付ける場合、そのマークがどこに付くのかということです。 法律の改正後には、上で述べてきた対象が、日本でも商標として法律上の保護を受けることができるようになります。(※ただし、実際にこれらの対象のうちどれが保護の対象として認められるかは、法案が国会で承認されるまでは未定です。)