商標は基本的に使用することを前提として登録手続きが進みます。登録にあたり、すでに使用している、または使用するための準備が整っている必要があります。登録の際には商標を使用する商品やサービス(役務)の区分を指定しなくてはならないが、使用予定のない区分を指定することはできない、したがって、類似区分でない商標については同一であっても他者による使用を禁止するなどの権利を主張することはできないのです。 ただし、日本全国に知れ渡っているような著名な商標については、便乗による模倣被害や市場の混同を避けるため、指定していない区分においても当該商標の他者による使用を差し止める権利を主張することが可能です。この制度のことを防護標章制度と呼びます。 防護標章制度を利用するためには、まず広く知れ渡っている著名な登録商標が必要です。条件が整えば、商標登録の出願とは別に、特許庁に「防護標章登録願」という書類を提出します。審査過程において、商標が著名かどうか、ほかに混同を招く可能性はあるかなどが検討されます。 認められれば防護標章として区分に関係なく登録商標を保護することが可能となります。更新手続きは登録商標の更新手続きとはまた別に、10年ごとに所定の手数料を支払っての手続きとなり、当該商標の登録が取り消されるなど、商標権自体が無効となれば自ずとこの効力も失われます。