商標の出願人の住所は公開されますか?
はい、公開されます。
出願人の住所が何故公開されるかというと、商標法が権利者だけでなく需要者の利益の保護も目的としていること、出所表示機能を重要な機能としていることが関係しています。
出願人の住所や名前が公表されないと、商標が付されている商品の出所が分かりませんし、需要者はその商標が誰のものか分かりません。これでは需要者の利益を保護することができませんし、出所表示機能を果たすことができません。
しかしながら、個人で出願される場合、特に女性が個人で出願される場合には、自宅の住所を記載するのを避けたいというのはよくわかりますし、近年、色々な事件があるため、公開公報が原因で事件につながったなどということがあるのは好ましくありません。
もし、ご自宅の住所が公開されることにご不安を感じられるようでしたら、会社の住所などを使って出願することも可能です。自宅以外の住所を記載するデメリットは、権利移転などがあるときに、出願人(権利者)名とその住民票上の住所が異なると、出願人(権利者)と本人の同一性を証明することが手間となります。
どんな住所を書いてもよい訳ではなく、本人であることを証明できる住所を記載するようにしましょう。