質問者

法人ではなく個人でも商標を出願、登録することは可能でしょうか?

はい、可能です。
商標登録を受けるためには、民法でいうところの権利能力が必要になります。
権利能力を有する者は、「自然人」と「法人」ですから、「自然人」であるところの個人でも、当然に商標権を受けることができます。

ただし、個人が商標登録をする場合には、「株式会社」や「合同会社」などの文字が入っている商標を出願すると、個人が「株式会社」や「持分会社」の文字の入った商標を使用するのは不適切であるとして、拒絶理由通知がだされることがあります。

また、「百貨店」や「スーパーマーケット」といった指定役務(衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供)を指定して商標を出願すると、事業計画が適切でないなどの理由(個人でそれらを運営できるわけがないという理由)により拒絶理由通知が出されます。

以上のように、明らかに個人が使用するのに不適切な商標又は指定商品・指定役務で登録を出願する場合は別ですが、個人が使用しても問題がない商標又は指定商品・指定役務の場合には、出願人が個人であることは全く問題ありません。

なお、最近は個人で商標権を取得される方も増えています。
ちなみに、弊所の所長も個人名で商標権を取得しています。個人で登録すると、もし仮にその個人が属する法人の所有権が第三者に譲渡されても、商標権は個人の手元に残るというメリットもあります。
いずれにしても、個人であっても商標権の出願・登録は可能です。

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