2017年10月27日、首都圏私鉄小田急の新型車両「70000系」につけられたニックネーム「GSE」が商標に登録された。小田急電鉄は2017年3月に商標出願を行ない、今回の登録となった。
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運転開始は2018年3月を予定しており、さらなる首都圏観光地の発展とともに、鉄道ファンによる高い支持が期待されている。小田急電鉄が運行する「特急ロマンスカー」は、都心新宿と神奈川県の温泉観光地箱根を結ぶ観光電車である。

新型ロマンスカー「GSE」は広い展望と優雅な乗り心地、車内Wi-Fiサービスなどにより箱根までの途上が快適かつ優雅な時間となるよう配慮されている。小田急ロマンスカーは昭和24年から運行されており、先頭車前面の展望パノラマ車両と、オレンジ色を基調とした流線形のデザインが特徴となっている。

新たな車両が投入されるたびに「NSE」「LSE」「VSE」「MSE」と代々につけられてきたニックネームは、今回「GSE」に決定され、商標登録となった。

小田急の新型ロマンスカー「70000系」は、2018年3月にデビューする予定とされています。この新型ロマンスカーの車種名「GSE」の商標出願を小田急が行ったのは、デビュー予定時期の1年前の2017年3月です。

小田急が「GSE」の商標登録をしないままでいると、デビュー前に「GSE」の名称がリークし、仮に、小田急以外の者がこの名称で商標登録をした場合、小田急が新型ロマンスカーにこの名称を使用できないことになります。

このことを考えると、誰もが「GSE」の名前を知らないうちに、この名称の商標を出願した小田急は、非常に賢明だったと言えます。別の角度から言うと、それだけ小田急がこの「GSE」という名称にこだわっているということになります。

今回のお話は、都心と箱根を結ぶ小田急の特急ロマンスカーは非常に知名度の高い列車ですが、それくらいのものになれば、そのニックネームにも商標登録が必要になるということを示す事例でした。