2021年6月3日、特許庁は青森県三沢市の海産物「三沢昼いか」を地域団体商標に登録した。今後の販路拡大や付加価値向上に向けて注力していく構えだ。 (参照:青森県産の黒毛和牛「あおもり和牛」、地域団体商標に登録

商標権者は三沢市漁業協同組合となっている。「三沢昼いか」は生体種別としてはスルメイカであるが、青森県三沢市で昼間に漁獲され三沢港に水揚げされたものを指して「三沢昼いか」と呼んでいる。

一般的にイカ漁は夜間に行われ、漁船につるされた大きな集魚灯でイカを集めて行われるが、三沢港近辺では昼間に漁獲されている。午後2時頃から夕方にかけて三沢港へ荷揚げされたイカは、せりに掛けられてすぐに出荷され、翌朝の東京・豊洲市場のせりに間に合うため、鮮度のいいイカとして評判が高い。

発泡スチロールに貼られた赤いプロペラ機のマークから築地市場では「赤とんぼ」というニックネームが付き、高く評価されている。近年は不漁に悩まされているため、今回の商標登録によりブランディングアップが期待されている。

「三沢昼いか」の商標権者は三沢市漁業協同組合で、指定商品及び区分は、昼間に漁獲された青森県三沢漁港に水揚げされたスルメイカ(生きているものを除く)となっています。

「三沢昼いか」が地域団体商標登録されることで、今後、「三沢昼いか」のブランドで販売される「いか」は、指定商品および区分で定義される基準を満たしたものに限定され、また、商標権者及びその者とライセンス契約を結んだもの以外は、このブランドを使って「いか」を販売できなくなります。

その結果、「三沢昼いか」と他の地域で水揚げされた「いか」とは明確に区別され、「三沢昼いか」の販売促進に非常に良い影響を与えます。