2015年7月8日、青森県と東北経済産業局は「青森の黒にんにく」が地域団体商標に登録されたと発表した。青森県内での地域団体商標への登録件数はこれで8件目となった。また、東北地方での登録件数も42件にのぼっている。
(参照:青森県 「十和田湖ひめます」、地域団体商標に登録

商標申請したのは、青森県おいらせ町の協同組合県黒にんにく協会である。2014年9月に商標出願を行ない、今回特許庁から認可の公表があった。登録査定の通知を受理したのに30日以内に登録料の納付を済ませば商標権の設定登録が行なわれ、10年間登録が有効になる。

黒にんにくとは、生の白いにんにくを高温多湿の場所で数週間熟成させたものだ。その過程で熟成が進み黒くなると、にんにく特有の臭いが消え、糖度が増す。S-アリルシステイン、シクロアリイン、ピログルタミン酸といった成分が豊富に含まれているのが特徴となっている。

青森県では2006年から、この黒にんにくの生産量が上昇しており、県内の10社以上の会社がそれぞれの手法で量産している。

青森の黒にんにくの関連サイトまとめ

現代の地域農業も、農産物の輸入自由化による価格の下落などにより、非常に厳しい環境にあります。こういった状況下で、地域農業の活性化の切り札の一つとして注目を集めているのが、地域団体商標登録です。

外国産の安価な農産物に対抗するためには、もちろん、高品質で特色のある農産物の生産が不可欠ですが、それと同時にその農産物の広告・宣伝も非常に重要です。

そして、広告・宣伝の際に大切なのがその農産物のイメージです。地域団体商標登録をすることにより、地域名と結びつくことになり、農産物の差別化が図られ、おいしそうだというイメージが生まれます。

また、登録により、独占的な商標使用権が生まれますので、今後は、生産者の方々が、安心して「青森の黒にんにく」の商標を使用することができます。

同時に、生産者団体にまとまりが生まれます。今回の地域団体商標登録を機に、今後「青森の黒にんにく」の生産・販売がますます発展していくことが期待されます。