3月末に日本ケミカルシューズ工業組合は、神戸市とその周辺で製造される靴のブランド名「神戸シューズ」地域団体商標登録を受けたと発表した。
(参照:北海道 北見ニクマチの肉巻き 「肉もち」を商標登録!

同地域は、かつてケミカルシューズの産地として有名だったが、1995年の阪神大震災で大打撃を受けて以来、苦戦が続いている。地域団体商標登録で「神戸シューズ」のブランド化にはずみをつけたい考えだ。

神戸市長田区とその周辺は、1994年には3,000万足を超える靴を製造・出荷しており、ケミカルシューズを中心とした靴の一大産地であった。

ところが1995年の阪神大震災で多数の工場が深刻な被害を受けて以降低迷が続き、2013年の生産は1,500万足程度だったという。

日本ケミカルシューズ工業組合(神戸市長田区)は、2006年から「神戸シューズ」のブランド化を目指し、「神戸シューズ」の認定を開始。現在、神戸市近辺の30社がこの認定を受けている。

同組合は、2006年にも地域団体商標登録を申請しており、今回、2度目の挑戦で念願を達成することになった。同組合などの関係者は、これを機に「神戸シューズ」ブランドの全国展開を図りたいとしている。

地域団体商標の登録をするためには、全国的な知名度までは必要ありませんが、複数の都道府県に及ぶ程度の知名度を必要とします。

神戸ケミカルシューズは、2006年に地域団体商標を出願して登録拒否を受けましたが、その後、百貨店催事などを通じて地道にPR活動した結果、知名度が認められて今年の3月に登録の運びとなりました。

神戸は、明治時代から神戸港から輸入される生ゴムを利用したゴム靴製造がさかんで、現在でも高い技術を持つ企業が多く存在します。

この地域団体商標の登録により、「神戸産ケミカルシューズ」というブランドを全国へ向けて積極的にアピールすることが可能になりました。

全国の消費者が「ケミカルシューズの本場は神戸」というイメージを持つことは、販売の促進に大きな効果をもたらします。

震災の影響で落ち込んでいた神戸のケミカルシューズ産業の復活に対して、大いに貢献することが期待されます。