2018年4月13日、福島県金山町の「奥会津金山赤カボチャ」が特許庁の審査を通り地域団体商標に登録された。高品質カボチャとして全国にブランド展開すると共に、奥会津の魅力のひとつとしてアピールする方針だ。 (参照:福島県南会津産の紫色のアスパラガス「会津田島アスパラ」が地域団体商標に

商標権者である金山町商工会は2015年9月に特許庁に出願し、念願の登録を果たした。「奥会津金山赤カボチャ」は扁平で大きなオレンジ色をしたカボチャで、強い甘みとホクホクとした食感が楽しめるおいしいカボチャとして有名だ。栗やサツマイモと比較されるほどの食感となっている。

栽培方法も独特であり、地面にツルを這わせて育てる一般的なカボチャの育成方法ではなく、棚にツルをからませて実を生らせる吊り下げ式が採用されている。標高の高い畑で栽培されるため朝夕の寒暖差が大きく、甘みも格別となっている。

福島県内の地域団体商標としては「南郷トマト」「土湯温泉」「大堀相馬焼」「なみえ焼そば」などに続く登録となっている。

インターネット通販の普及で、自宅に居ながら、全国各地のおいしい農産物を自由に購入できるようになりました。インターネットで商品を購入しようとする消費者は、生産者のホームページを必ず閲覧します。

その際、購入しようとする農産物が地域団体商標登録を受けていると、抜群の宣伝効果があります。

近くのスーパーで農産物を購入する場合とは異なり、わざわざ通販で農産物を購入しようと考える消費者は、多少値段が高くても、食べた後に強く印象残る買い物を期待します。そういった消費者は、地域団体商標のようなブランドがあると、必ず買ってみようと思うはずです。

インターネットを活用した通信販売が急速に発達していることを考えると、各地の生産団体が、競って地域団体商標登録の出願をしていることが分かるような気もします。

今回、地域団体商標登録された「奥会津金山赤カボチャ」についても、早速、楽天から通販の広告が出ていましたが、そういった広告には、この地域ブランドが威力を発揮します。