愛媛県大洲市は2016年2月15日、8種類のクリ商品お披露目会を開催した。地元の特産品であるクリを使用した新商品および改良品のお披露目となっており、「大洲まるごと栗イズム」のブランドとして発売が決定したものもある。
(参照:愛媛県今治市のPRキャラクターバリィさんの商標は誰のもの?

「大洲まるごと栗イズム」は大洲商工会議所などが商標登録したブランドだ。全国第3位を誇る愛媛県のクリの中でも、JA愛媛たいきの所管する大洲市と内子町は県内随一のクリ出荷量を誇る名産地だ。

これまで市場での出荷が主流となっていたクリは近年流通ルートが変化しており、現在では約6割が加工業者への出荷となっている。そのため大洲市としてもクリを使った加工品の知名度アップに力を入れようとしている。

今回お披露目会に出品されたアイテムの中でも「栗入りカレーソース」や「栗入りミートソース」、菓子の「栗華の宴」などは「大洲まるごと栗イズム」のブランド発売が決まっている。この「大洲まるごと栗イズム」は中小企業庁主催の「地域力活用新事業∞全国展開プロジェクト」にも採択されている。

愛媛県大洲市の大洲まるごと栗イズムの関連サイトまとめ

TPP発効に伴い、外国産の安価な商品がさらに流通するようになると、日本国内の地場産業は非常に厳しい立場に立たされることが予想されます。

それに対する対策として、農商工連携等により新たな市場を開拓できる商品の創出が必要ですが、地域農産物のブランド化(商標権の取得)は、販売力のある商品の開発を強力にバックアップします。商標権を取得しておくと、第三者による商標権の侵害を防止できますので、商標に対して安心して投資ができるようになります。

また、商標権者以外の作成した商品は「大洲まるごと栗イズム」を名乗ることができませんから、このブランドの使用した商品の品質を一定の水準に維持できるようになるので、安心して宣伝できます。今回の商標登録が、「大洲まるごと栗イズム」のブランドが、大洲市の食品加工メーカや栗農家の競争力強化に一役買うことが期待されます。