2022年5月11日、特許庁は福岡県みやこ町の古民家カフェ「Annola(アンノラ)」にある立ち飲みコーナー「角打ち(かくうち)コーヒー」を商標登録した。立ち飲みの文化である「角打ち」をコーヒーにも広げようという試みとなっている。 (参照;福岡の焼酎「KOJI WHISKY(こうじウイスキー)」の商標を登録

商標権者は同店のオーナー岩村宗一郎となっている。2021年11月、同氏は古民家カフェ「Annola(アンノラ)」をオープンした。客席もあるもののカウンターで立ち飲みができるコーナーも設置し、「角打ちコーヒー」と命名した。

角打ち(かくうち)とは、北九州発祥の立ち飲み文化である。明治時代に日本の基幹産業のひとつだった製鉄所などで働く労働者が、酒屋の一角に設けられたカウンターで量り売りの日本酒を飲む習慣があり、「角打ち」と呼ばれた。

日本酒の容器である四角い木製枡(ます)の角に口をつけて飲む、あるいは店の角で飲むことから、この呼名がつけられたとされている。このカウンターで立ち飲みする習慣をコーヒーにも取り入れようという発想で「角打ちコーヒー」を商標登録した。