2016年8月5日、「スジャータ」のCMソングが音商標として登録された。テレビCMなどで長年培われてきたブランドイメージを保護するよう期待されている。
(参照:特許庁が音商標の公開商標公報を発行

今回登録が認可されたのは、愛知県のスジャータめいらくが製造販売しているコーヒー用ミニミルク「スジャータ」のCMソングとなっている。テレビCMやラジオCMで流されており、日本の多くの消費者に認知されている曲だ。

同曲は1976年の「スジャータ」の発売開始と同時に使用され始め、40年の長きに渡ってブランドイメージを築いてきた。音商標として登録されたのは、曲の冒頭二小節「スジャータ、スジャータ」の部分と、曲の最後の一小節「スジャータ」の2か所となっている。

音商標は2015年4月から新商標制度として出願できるようになり、これまで出願された約450件のうち、伊藤園の「おーいお茶」などの音商標50件以上が登録されている。CMソングの音商標出願には、楽譜などの提出が必要となっている。

「スジャータ」のCMソングは、40年以上にわたってブランドイメージを構築したた貴重な資源ですから、今まで第三者の模倣に対する法律上の保護が与えられてこなかったことが、かえって不思議くらいです。

もちろん、音の商標登録が可能となったのは2015年4月なので、前からブランド形成に大きく寄与している音の商標登録を行いたいと考える企業が多数あったものの、音の登録制度がなかったので登録できなかったものが、最近その制度が制定されたので、今になってその登録が行われた、というようにも考えられます。

昨年4月に音の商標登録制度が設定されて以来、約1年6か月の間に、約450件の多数の出願があったことは、その考えを裏ずけるものといえます。最近になって音のブランド価値が認められるようになったともいえますが、いずれにしても、今後、音の商標登録がますます活発になっていくことが期待されます。