2019年6月25日、福岡県のサプリメント・化粧品企画製造販売を手掛ける株式会社ウェルビオは、サプリメント「ひえとりん」の商標を取得した。今後は通信販売事業を通して展開を図ることとなった。 (参照:レナウン、国内での「アクアスキュータム」商標権を取得

商標を手放したのは東京都の調味料製造販売をする株式会社ダイショーである。温活サプリメント「ひえとりん」は、元々ウェルビオ、ダイショー両社により共同開発された商品である。今回、ウェルビオがサプリメント事業を強化するため、商標を取得して事業展開する運びとなった。

サプリメント「ひえとりん」は、冷え性に悩む人を対象に、健康な生活をするために必要な適正体温まで基礎体温を上昇させるためのサプリメントとなっている。近年は多くの人の基礎体温がこれまでと比べて0.5℃~1.0℃ほど低くなる傾向にあるといわれている。

冷え性から肩こりをはじめとする様々な体の不具合を乗り越えるため、基礎体温を上げる「温活」が注目されており、サプリメント「ひえとりん」もそうした不調を経験している人をターゲットとし今後展開されていく予定だ。

特許庁が公開している事例から学ぶ商標活用ガイドでは、奈良県のレックウェアの専業メーカーである岡本株式会社が、販売する靴下のネーミングを「三陰交をあたためるソックス」から「まるでこたつソックス」に変更したところ、売上げが30倍以上に増加したという事例が紹介されています。

この事例から、商品のネーミング(ブランド)が売上げに非常に大きな影響を与えることがあり、顧客のニーズに沿った印象深いネーミングの価値が非常に高いことが分かります。今回商標登録された「ひえとりん」は、「冷えをとりのぞく」という言葉にかけて創作されたものですが、非常に面白く、冷え性に悩む顧客が飛びつきそうなネーミングです。

こういった価値の高いネーミングは、商標登録することによって、他人が勝手に使用することを防止することができます。