2019年2月8日、特許庁は静岡県の畜産物「みっかび牛」の地域団体商標への登録を認可した。今後はブランド知名度の向上や販路拡大を目指していく方針だ。 (参照:静岡県産「浜名湖うなぎ」が地域団体商標に登録

商標権者は静岡県浜松市北区三ケ日町のJAみっかびとなっている。2017年6月にJAみっかびにより地域団体商標出願がされており、今回登録の運びとなった。

三ケ日町では1967年から肉牛生産を開始している。1974年に「みっかび牛」ブランドを制定し、販売を促進してきた。2010年に生産者が集まり、「JAみっかび牛志会」を結成、三ケ日みかんの皮を飼育に取り入れ始めている。

「みっかび牛」は地元名産の農産物である三ケ日みかんの皮を加工し、ビタミン成分やミネラル成分として飼料に混ぜて飼育した肉牛だ。黒毛和種と交雑種の二種類が育成されている。口どけの良い脂肪が美味しく、ビタミン成分が豊富な肉質が特徴となっている。

浜松市で登録された地域団体商標は、浜名湖うなぎや遠州灘とらふぐなどに続き6例目である。

和牛は日本国内はもとより海外でも高い評価を得ていますが、国内外で流通する和牛の中では、かつて研究目的でアメリカに連れていかれた純粋な国産和牛の精子や胚に、オーストラリアやアメリカの多品種と組み合わせて誕生した、混合和牛と呼ばれる亜種が国産和牛よりも多くなっています。

そんな中で、純粋な国産和牛が十分な競争力を維持していくためには、品質向上に努めるとともに、偽ブランドの流通を防止することが必要です。

今回、地域団体商標として登録された「みっかび牛」は、ビタミン成分やミネラル成分が豊富な三ケ日みかんの皮を加工し、飼料に混ぜて飼育することで、高い品質を実現しています。そして、地域団体商標登録もなされていますので、偽ブランド対策も十分です。

これで、安心して、販路を日本全域、又は海外に広げていくことができます。