2018年3月30日、大手製菓メーカー明治のスナック菓子「きのこの山」が立体商標として登録された。会社を代表するほどの有名なお菓子の認知度が認められたことになり、いっそうのブランド保護となることが期待されている。 (参照:キッコーマン、しょうゆ卓上びんを立体商標として登録

明治は2015年8月に「きのこの山」の立体商標としての最初の出願を行なったものの、2017年5月に特許庁から拒絶された。ロゴや文字が表示されていない商品の形状に立体商標への登録が認められるケースは少ないとされる。

そのため明治は、意見書や調査結果などを提出し、再審査により登録が認可された。意見書には生産量や販売数、広告宣伝量などを含め、首都圏や関西圏での認知度調査により、認知度が90%以上あるとの結果を添えた。

日本における立体商標としては、これまでコカ・コーラの瓶、ヤクルトのプラスチック容器、キッコーマンのしょうゆ卓上びんなどが登録されており、文字情報以外への知的財産権の普及が進んでいる。

大手菓子メーカー「明治」の「きのこの山」は、テレビ広告で頻繁に宣伝されるので、日本全国で、知らない人はいないほど、知名度が高いと思います。また、どこのスーパーへ行っても、商品として店頭に並んでいるので、このお菓子を食べたことがないという人も、非常に少ないでしょう。

しかし、先に立体商標として登録されているコカ・コーラの瓶やヤクルトの容器、キッコーマンの醤油瓶と比較して、確かに、立体商標として登録するにはどうかな、という感じがします。

「きのこの山」のカタチを見た瞬間に、大多数の方が、「きのこの山」という商品と、菓子メーカーである株式会社明治を思い浮かべることができれば、立体商標として認められる可能性が高くなるわけですが、コカ・コーラの瓶やヤクルトの容器と比較して、その度合いは低いように思われます。その結果が、2017年5月の拒絶査定にあらわれています。

しかし、明治の粘り強い努力によって、今回、「きのこの山」が登録査定となりました。「きのこの里」の登録査定によって、立体商標の普及がまた一歩前に進んだことになります。