2021年11月22日、特許庁は「AI×商標:イメージサーチコンペティション」を開催すると発表した。優秀作品は特許庁の先行図形商標検索ツールに採用される。 (参照:特許庁、改正された商標法と意匠法を公布

商標出願された図形は、特許庁でこれまでに商標登録された図形と同一のものや類似しているものがないかを調べる必要がある。現在は審査官が人力で似ている図形がないかをチェックしているが、年々増加する出願件数に対し審査官の人数は微増に留まっており、一人当たりの負担が増加している。

そのため、特許庁では画像検索にAIを活用しているものの、精度の向上が求められている。今回のコンペでは、類似している図形商標データの予測や検索ができる機械学習モデルの精度を競う。米IT大手Googleが主催するAIイベント「カグル」を参考にした、「日本版カグル」といえそうだ。

参加資格はなく誰でも応募でき、優秀なAIモデルは特許庁の画像検索システムに採用される見通しだ。この取組を通し、商標審査の審査官の負担軽減とともに、審査の迅速化が期待されている。