2019年5月7日、特許庁は兵庫県のご当地グルメ「尼崎あんかけチャンポン」を地域団体商標に登録査定した。今後、30日以内に登録手続きが行なわれることにより、商標登録されることになる。 (参照:特許庁、「地域団体商標ガイドブック2019」を刊行

「尼崎あんかけチャンポン」は兵庫県尼崎市で独自発達したといわれるラーメンである。野菜や海鮮などを調理したあんかけをラーメンに乗せて食べる。「チャンポン」はもともと長崎のご当地グルメであるが、昭和の時代の高度成長期の集団就職で長崎から赴任した人々が持ち込み、尼崎独得の発展を遂げたと考えられている。

尼崎商工会議所のプロジェクトとして始まった「チーム・尼崎あんかけチャンポン」には、市内の中華料理店など25店が参加している。食べ歩きツアーをはじめ、スタンプラリーや全国のご当地チャンポンを集めて開催する「ワールドちゃんぽんクラシック」などを実施して知名度を上げてきた。

大手メーカーやコンビニなどでも「チーム・尼崎あんかけチャンポン」監修の商品を開発、全国展開するなど広がりをみせている。

「チャンポン」というと、「長崎チャンポン」が全国的に有名です。その中で、兵庫県尼崎市で独自に発達した「尼崎あんかけチャンポン」が、全国に販路を広げていくためには、そのブランドのしっかりした定義づけと、流通する商品の高い品質が求められます。ブランドのしっかりした定義づけを行うために、地域団体商標登録を行うことは非常に優れた方法です。

地域団体商標登録を行うためには、様々な基準をクリアしなくてはなりませんが、基準をクリアするために努力をする過程で、しっかりしたブランドイメージが確立していきます。さらに、登録が認められると、ブランドに国のお墨付きが付くわけですが、それによってブランドの信頼度は飛躍的に高まります。

今回「尼崎あんかけチャンポン」が地域団体商標に登録されましたが、この登録によって、このブランドの定義づけがしっかり行われることになるので、安心して全国展開ができるようになります。