2018年11月9日、特許庁は福島県を知り復興の一助となる旅行「ホープツーリズム」を商標査定した。福島県を訪れ、現状を知り、風評をぬぐうきっかけにしたいとしている。 (参照:ニューカレドニア観光局、「天国に一番近い島」を商標出願

登録権者は福島県観光物産交流協会である。今後は「ホープツーリズム」という表現についての説明会やモニターツアーを、旅行会社などを対象に実施していく。要件を満たした旅行会社などはこの商標をパンフレットやポスターなどに使用することができる。「ホープツーリズム」という表現は福島県独自の造語であり、独自の企画となっている。

2016年から「ホープツーリズム」を開始、福島県へ教育旅行や企業研修に誘致し、復興に取り組む姿を知ってもらうと共に一層の追い風になってもらうことを意図している。「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指しており、福島県の現在を見て、聞いてもらうことから、福島県が抱える問題を自分の事として考えてもらう狙いだ。

今後は東北六県で展開している「東北ディスティネーションキャンペーン」にも組み入れていく予定だ。

商標登録をすると、以下のようなメリットがあります。 ①安心して商標を使える ②商標が真似されにくい ③模倣品を排除できる ④ライセンスで収入・知名度UP ⑤取引先などから信頼・評価UP (経済産業省・特許庁 事例から学ぶ商標活用ガイドp15)

今回の「ホープツーリズム」の商標権者は、福島県観光物産交流協会という公共目的で設立された団体なので、上記のメリットのうち、④については該当することは少ないと考えられますが、それ以外の項目については、すべて当てはまります。

商標登録をすることによって、「ホープツーリズム」のブランド力は飛躍的に向上します。福島県は、先の東日本大震災による原発事故に伴う風評被害によって、様々な方面で大きなダメージを受け、未だにその影響を受け続けています。

今回商標登録された「ホープツーリズム」の活躍によって、1日も早く、福島県が震災による風評被害を克服することが期待されます。