2019年5月7日、特許庁は焼肉関連会社のサウンドロゴを音商標として登録査定した。今後はさらなるブランド力の強化とマーケットにおいての展開が期待されている。(参照:CMソング「エ!バ!ラ!焼き肉のたれ!」が音商標に

登録権者は大同門株式会社となっている。2018年に登録出願し、今回の査定となった。1980年代からテレビコマーシャルで使用されてきた「だ~いど~もん」というコマーシャルソングが、音商標として査定を受けた。

知的財産権として保護されるのは、同ソングの音譜ならびに音声ファイルである。30日以内に指定の登録料を払い込むことで、商標登録されることになる。 大同門は焼き肉レストランならびに肉バルを運営する、1968年創業の大阪を本拠地とする企業である。

焼き肉レストランをはじめ、弁当の「焼肉定食」、ワインとステーキを提供する肉バルなど、焼肉関連での事業展開を続けている。音商標は音楽や音声、自然音などのサウンドロゴを知的財産権として保護する取り組みである。

これまでハナマルキみそや大幸薬品のコマーシャルソングやコマーシャルサウンドが音商標として登録されてきた。

音商標は、平成27年4月から導入された新しく導入された商標の一つで、耳で聞く商標、聴覚で認識される商標です。音商標の第1号はテレビCMでおなじみの久光製薬の「ヒサミツ♪」というサウンドロゴです。

平成27年4月以降現在に至るまで500件以上の出願があり、100件以上が登録されています。商標登録というと、文字やロゴマークで構成されたものがすぐに頭に浮かびますが、最近の企業のブランド戦略の変化で、「音」が持つブランド力も看過できないようになり、その商標登録が認められるようになりました。

今まで登録された音商標を見ると、テレビCMでおなじみのものが多く、このことは、音商標がテレビ等のメディアと結びつくことによって効果を発揮するものであることが分かります。

今回、音商標を登録を行った焼肉の大同門は、1968年4月に1号店を大坂・梅田新道に出店して以来、焼き肉店として初めてテレビCMを放映するなど、焼き肉店として先駆的な活動を続け、焼き肉ファン層をサラリーマンやOL、主婦、子供までに広げる役割を果たしました。

現在では焼肉店の定番メニューとなっている焼肉定食を定着させたのも同店です。今回のテレビCMソングの商標登録も、焼き肉店のパイオニア的存在である大同門を象徴するような事例です。