2013年8月13日、特許庁が地域団体商標の出願状況や登録状況、登録査定案件リストなど、最新情報を公表した。(参照:ご当地グルメ保護のために商標法改正へ)

これによれば出願件数は1,038件で、登録査定案件は静岡県の「三方原馬鈴薯(みかたばらばれいしょ)」と大阪府の「八尾若ごぼう(やおわかごぼう)」を含む、合計557件になった。少しずつ増えてはいるものの、新しい出願はほとんどなく、これまでとほぼ変化が見られない内容となった。

出願件数のうち、都道府県の内訳を見てみると、京都府が146件で最多となっている。続く、兵庫県は58件、北海道が44件、岐阜県は41件、石川県と沖縄県が同数で38件、その後新潟県、静岡県、愛知県の3県が33件、東京都が29件と続く。

産品別で見てみると、農水産一次産品が480件、陶磁器類をはじめとした工業製品が252件、加工食品が140件、温泉が49件、麺類37件、菓子が33件、酒が20件となっており、その他分類できないものも27件存在する。

1,038件の出願で557件の登録ですか。登録率が低いですね。
広く知られている必要がありますが、そこの判断が難しいのかもしれません。新しい商標を地域団体商標として出願しても登録になりませんから。

地域の発展を考えると、最初から地域団体商標として登録を認めて欲しいと思うかもしれませんが、地域団体商標として出願できるのは、地域の名称と商品の名称からのみなる商標です。普通であれば産地、品質を表す商標として拒絶されるべきものです。このような商標について広く知られていないにも関わらず登録を認めることは問題があります。

地域団体商標制度自体は素晴らしいと思いますが、もう少し変えていく必要があるかもしれません。
また、新しい商標の登録が殆ど無いのも問題ですね。少しハードルが高いのでしょう。