2014年11月14日、千葉・船橋市のナシが「船橋のなし」として地域団体商標に登録された。今後も品質向上と知名度向上を目指しており、商標登録によるブランド力の向上によって国内外でのいっそうの販路拡大が期待されている。
(参照:「船橋にんじん」が地域団体商標に認定

地域団体商標を申請していたのは市川市農業協同組合で、2007年に1回目の登録 を目標として申請したがPR不足を理由に申請を取り下げた経緯をもつ。そのため2014年夏に船橋市の非公認ゆるキャラ「ふなっしー」の協力を得て札幌でのイベントを行なうなど周知を広め、今回の登録に至った。

船橋市はナシの生産地としては市川、白井、鎌ヶ谷についで県内4位の実績がある。現在、ナシを栽培する農家は約130軒存在しており、昭和30年から生産技術を向上させてきた。市川と白井はすでに地域ブランドの登録をしており千葉県内でのナシでの登録は3例目となる。また、船橋市の地域ブランドとしては「船橋にんじん」に次いで2例目となる。

船橋のなしの関連サイトまとめ

船橋市非公認のゆるキャラ「ふなっしー」は日本全国で知らない人がいないほど有名です。この「ふなっしー」の名称の由来は「船橋の梨」と聞いておりましたが、今回、その由来である船橋産の梨が「船橋のなし」として地域団体商標登録がなされました。

この地域団体商標登録に関しては、2007年に一度申請されましたが、知名度不足が理由で登録には至りませんでした。地域団体商標登録のためには、複数都道府県に及ぶ程度の周知性が必要とされるためです。しかし、2011年に登場した船橋の梨の妖精のゆるキャラ「ふなっしー」の活躍のおかげで、船橋が梨の産地であることは全国的に周知されました。

今回の地域団体商標登録申請に際しても、事前に「ふなっしー」の協力を得てPR活動をしたとのこと、「船橋のなし」の商標登録成功の背景には、「ふなっしー」が大活躍したことが伺えます。「ふなっしー」がいなければ、今回も知名度不足で商標登録ができなかった可能性も十分に考えられます。今回の「船橋のなし」の地域団体商標登録は、テレビやインターネットで公開されるご当地ゆるキャラの絶大なる効能を感じる結果となりました。