2020年6月25日、特許庁は北海道の農産物「にいかっぷピーマン」を地域団体商標に登録した。今後の地域ブランド保護およびブランディング向上に役立てたいとしている。 (参照:地域団体商標 北海道の名産「摩周そば」が登録査定に

商標権者は新冠町農業協同組合となっている。同組合は「にいかっぷピーマン」を2019年4月に商標出願し、今回の登録に至った。「にいかっぷピーマン」は、北海道新冠郡新冠町および近隣地区で生産されているピーマンである。

このピーマンは「みおぎ」という品種であり、有機たい肥によって育成された甘味や瑞々しさが特徴の、生で食べられるピーマンとなっている。昼夜の気温差が大きい同地区はピーマン栽培に適したロケーションを有している。

同地区では1984年から「にいかっぷピーマン」の生産を開始し、生産農家の増加に伴って現在では北海道内で生産高第一位となっている。実際、道内で生産されるピーマンの過半数が同地区産である。これまでブランディングアップのため、販促活動や食育活動、新規就農者募集などに取り組んできている。

地域団体商標として登録を受けるためには、ブランドの対象となる商品が比較的低価格で日常的に消費される野菜であれば、産地が属する都道府県を超える程度の範囲における多数の需要者に間に広く認識されている必要があります。

今回、地域団体商標登録された「にいかっぷピーマン」の場合、産地が属する北海道を超える程度の範囲の多数の消費者に認識されている程度の知名度が必要であったことになります。

商標権者である新冠町農業協同組合では数年前から、生産部会が中心となって、消費地での販売促進や食育活動、行政との連携による新規就農者の募集等産地拡大に取り組み、知名度のアップを図ってきました。

その活動の成果が実って、今回の登録の運びとなりました。