2019年12月20日、東北地域ブランド総選挙で岩手大学チームが二つの賞を受賞した。今後、参加団体の産品がフェアにおいて販売されるとともに、展示会なども予定されている。 (参照:「東海・北陸地域ブランド総選挙」決勝進出が決まる

受賞したのは岩手大学の「sakiori」チームであり、総選挙で優秀発信賞とインスタ賞を受賞した。対象は岩手県八幡平市の「安代裂き織り」である。着古した和服の布地を細く裂いて織り上げたものが「安代裂き織り」となっている。

岩手大学「sakiori」チームは八幡平市の裂き織りサークル「ほたるかご」を取材し、撮った写真をインスタグラムに投稿するほか、カメラストラップやトートバッグなど若者向けのデザインを提案するなど、効果的なプレゼンテーションを行ったことが評価された。

東北地域ブランド総選挙は、特許庁と東北経済産業局が主催するイベントであり、地元の学生が地域団体商標権者などを取材、SNSで発信するとともに、新ビジネスなどのアイデアやPR方法を競うコンテストとなっている。

2018年末現在で東北6県の地域団体商標の合計件数は53件と、同時点での地域団体商標登録の総件数645件の1割にも達しません。京都府1件で63件の登録がありますから、東北6県合わせて京都府に及びません。この意味では、東北地区は、地域団体商標に関しては、まだまだ発展途上にあります。

このような状況下、東北地域ブランド総選挙が実施され、地元学生らが、地域団体商標のPR方法、SNSでの発信方法、ブランドを活用した新ビジネスのアイディアを競うことは、地域団体商標への理解を広め、発展途上にある東北地域の地域ブランドの底上げに大いに役立ちます。

東北地区は、豊か自然に恵まれ、特に農産物に関しては優れた特産品がたくさん存在するため、地域ブランドが活躍できる場がまだまだたくさんあります。