2018年11月20日、「東海・北陸地域ブランド総選挙」の決勝戦に進出できる10チームが決定された。12月12日に行なわれる決勝戦において、地域ブランドのチャンピオンが決定される。 (参照:特許庁、「地域団体商標ガイドブック2018」を発行

「東海・北陸地域ブランド総選挙」の主催者は、特許庁および関東・中部・近畿各経済産業局となっている。地域団体商標制度の普及や活用促進を目的として行なわれる総選挙である。参加チームは地元大学生と地域団体商標権者の組み合わせとなっており、地域の商品やサービスをインスタグラムにおいて発信する。インスタグラム上での「いいね!」数で選挙結果を競う仕組みだ。

このたび、予備選挙が開催され、決勝ラウンドに進出できる10チームが決定した。石川県、岐阜県、静岡県、富山県、そして福井県の各地域から選出されている。能登ふぐ、美濃和紙、魚津バイ飯など、すでに地域団体商標に登録した名産品をいかにブランディングするかが競われることとなる。

商品やサービスの魅力のインスタグラムでの発信方法をはじめ、新商品の展開やビジネスプランを提案する。

平成30年12月12日に名古屋国際センターで開催された決勝戦で最優秀賞を獲得したのは、由比港漁業協同組合と静岡大学による「由比桜えびかき揚げ隊」です。最優秀賞は、発展項目(新規性、発展性)、発信性(表現力、構成力、地域力)、発掘項目(理解力、発想力、協働力)、プレゼンテーションの評点及び来場者投票数、「Instagram」の「いいね」の数、の5項目の審査項目の評価点の合計が最も高いチームに与えられます。

由比桜えびかき揚げ隊は、発展性、発信性、発掘性、「いいね」の数の4項目の評価点ではトップになりませんでしたが、プレゼンテーションの評点及び来場者投票数でトップとなり、それによって総合評価でも他のチームを抑えてトップを獲得しました。国内では静岡県の駿河湾でしか水揚げされない非常に貴重な「桜えび」ですが、この「桜えび」をふんだんに使った「かき揚げ」は、花咲あきらの漫画「美味しんぼ」で取り上げられるほど有名です。

今回、地域団体商標「由比桜えび」が「東海・北陸地域ブランド総選挙」で最優秀賞を獲得したことで、このブランドの地域を超えての発信がますます活発になっていくことが期待できます。