2015年、三重県の水産会社は希少カキを「離島(しま)そだち雅〜 miyabi〜」と商標登録した。厳選された希少なカキをインターネットを通して販売する。
(参照:「里海を創る海女の会」が鳥羽志摩地域の海女のブランド「海女もん」を商標登録

三重県は伊勢志摩サミットを控えていることもあり、地元地区の活性化に役立てたいとしている。今回商標を登録した商標権者は鳥羽市答志島桃取地区のカキ養殖・販売業者であるカネマン水産だ。

品揃えがそろう2016年年頭からインターネットを通して販売予定となっている。桃取産のカキは実入りがよいことで知られており、地元漁協では「桃こまち」と いうブランドを商標登録して販売している。

「離島(しま)そだち雅〜miyabi〜」は、その桃こまちの中からわずか1%ほどの殻が丸くて深いカキを厳選し、再び海に戻して20日から30日間のあいだ潮流の流れに揉まれることで通常の桃こまちより身の厚みも重さも2倍になった特別なカキとなっている。

熱を通しても縮みにくく、臭みもなく、プリッとして食感がとても素晴らしいという。

「離島そだち雅」は、すでに商標登録がなされている鳥羽市桃取地区のカキである「桃こまち」の中でも、特に厳選されたカキです。「離島そだち雅」の商標登録で、「離島そだち雅」が「桃こまち」から非常に厳しい条件で厳選されたカキであることが広くアピールできます。

地元漁協が既に「桃こまち」の商標登録をしているにもかかわらず、その中からさらに「離島そだち雅」を商標登録したわけですから、商標出願者である「カネマン水産」の意気込みというか、こだわりというか、そういった熱意が伝わってきます。よって、このカキを食べてみたいと思われる方もたくさんでてくるものと予測されます。

今回の「離島そだち雅」の商標登録は、商品の特殊性をアピールするために、既に商標登録されている商品群の中から、その一部をさらに限定して商標登録する方法があることを示す事例でした。