石川県輪島市の輪島商工会議所は、特許庁に「輪島朝市」を地域団体商標として出願した。「輪島朝市」のブランドを後世に引き継いでいきたい考えだ。 (参照:石川県、高級ブドウ「ルビーロマン」を商標出願

今回、地域団体商標への登録を進めているのは、朝市の運営母体である輪島市朝市組合となっている。同組合は法人格がないため商標出願ができず、商工会議所へ出願を依頼した。

2019年に同組合内で地域団体商標登録を目的としてNPO法人が設立されたが、反対意見が出たことで組合長とNPO法人のあいだで対立した。NPO法人側で「輪島朝市」の商標登録をすれば朝市組合で商標を使用できなくなるとの懸念から、今回組合側が商工会議所を通じての出願となった。

「輪島朝市」は平安時代から開かれている伝統あるマーケットである。神社の祭りの際に持ち寄った生産物を物々交換したのがはじまりとされ、室町時代からは一ヶ月に2回、明治時代からは毎日開かれている。200以上の露天が並ぶ風情が、今も観光客を楽しませている。