2019年12月13日、ラグビー日本代表のスローガン「ONE TEAM」が特許庁に商標出願されたことが判明した。今後はこのスローガンを知的財産権に基づき保護してきたい考えだ。 (参照:国際オリンピック委員会(IOC)、「五輪」を商標登録

商標権者は日本ラグビー協会となっている。現在のラグビー日本代表チームには、ベテランや若手の選手のほか、外国籍の選手などが在籍している。2016年10月に、そうした様々な背景の選手たちが思いを一つにし、団結して勝利を目指すスローガンとして、この「ONE TEAM」が制定された。

2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップにおいて、この日本代表チームは快進撃を見せ、史上初のベスト8入りを達成。日本中でラグビーブームとなり、この「ONE TEAM」というスローガンも広く知られることとなった。こうした活躍を背景に「2019 ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞を受賞した。

日本ラグビー協会では、2020東京五輪に出場する7人制ラグビー日本代表の男子および女子チームのスローガンの商標出願も進めている。

今回の出願者である日本ラグビー協会は、営利企業ではないため、「ONE TEAM」の商標登録が認められた場合であっても、当該ブランドを活用して積極的に、ラグビー関連商品を販売しようという意図はないでしょう。今回の商標出願の目的は、第三者が当該ブランドを悪用することを防止することです。

商標登録をしないままだと、第三者が「ONE TEAM」のブランドを、ラグビー日本代表チームのイメージを損なうような方法で使っても、協会は何もできないことになります。

「ONE TEAM」は「2019 ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞を受賞するほど有名になっていますから、知的財産権に関する対策をしておかないと、必ず、ブランドを悪用する第三者が出現してそれに悩まされることになります。

今回の出願が登録査定となれば、商標権者はそういった悪用がある場合に法的措置がとれますから、ブランドイメージを守ることができます。