2020年1月29日、スウェーデンの環境活動家であるグレダ・トゥンベリさんは、自身の名前などを商標登録したとインスタグラムで発表した。地球温暖化への対策を求めて行う自身や仲間の環境保護活動を保護するためとしている。 (参照:他人の芸能人の芸名、他人のペンネーム、歴史上の人物の名称、個人の人名等は商標登録できますか?

商標登録されたのは自身の氏名「グレダ」や、彼女の運動を指す「Fridays For Future」などの言葉であり、英語やスウェーデン語またその他複数の言語で登録した。こうした手続きの背景には、これらの言葉を勝手に募金活動や商業活動に利用されてしまっているという出来事がある。

彼女たちの活動が本来の目的から外れた形で利用されないよう、活動を保護することを意図している。グレダ・トゥンベリさんは17歳ながら、国連やダボス会議といった世界的な会議に招かれ、地球温暖化を訴えている活動家である。

自分で学校を金曜日に休んで環境対策を訴える活動を行ない始めたため、その活動を「Fridays For Future」と呼んでいる。

商標権というと、一般的にはビジネスに関する権利だというイメージがありますが、実際には、ビジネス以外の様々な目的でも利用されています。今回の「グレダ・トゥンベリ」さんの登録も、ビジネス以外の目的で行われたものと考えられます。

もし、悪意ある第三者が「グレダ・トゥンベリ」の名称を使って、環境活動とは全く関係のない活動を行った場合、環境活動家という「グレダ・トゥンベリ」さん本人のイメージは確実に損なわれます。

また、その名前を使って本人以外の者が募金を集める詐欺が発生することも当然予測されます。商標登録をしていない場合には、そういった活動に対して何も手を打つことができませんが、登録をしておけば、法的措置をとることができます。

グレタさんのように国際的な知名度のある方の場合、登録の重要性はますます大きくなるでしょう。