2018年5月18日、特許庁は富山県魚津市の「魚津バイ飯」を地域団体商標に登録した。今後は全国的なブランドを目指し、魚津の名物としての魅力を発信していく。(参照:富山県 北陸新幹線開業PRのマスコットキャラ「きときと君」「ぶりと君」を商標登録

商標権者は魚津漁協である。2014年8月に地域団体商標への出願を行ない、今回の登録となった。「魚津バイ飯」は魚津産のバイ貝を具材に作られていた漁師のまかない用の炊き込みご飯である。

バイ貝のコリコリとした食感に、うま味が浸み込んだ炊き込みご飯が食欲をそそる逸品だ。「バイ」の音が「倍」に似ていることから、幸せが倍々になる祝宴の縁起物として珍重されている。

特許庁が主催する「東海・北陸地域ブランド総選挙」では、地域団体商標に登録された東海地方や北陸地方の地域の名物が集結するが。この「魚津バイ飯」も参加する。また、約180グラムの「魚津バイ飯」を約500円の価格で、地元魚津市や富山市のショッピングセンターなどで販売する。

魚津市では「加積りんご」に続く2件目の地域団体商標、富山県内では「富山湾鮨」など11件目となっている。

今回「魚津バイ飯」の地域団体商標登録を行った魚津漁協の油本憲太郎組合長は「全国に誇る地域ブランドになるよう、まい進したい」と話したそうですが、地域団体商標登録を行うことによって、登録された地域ブランドの信頼性が高まり、全国に発信する際の大きな弾みになることは間違いありません。

「魚津バイ飯」は、2014年1月に行われた「魚の国しあわせFish-1グランプリ」に「富山のバイ飯」として出場し、準グランプリを獲得しています。その後も、「海の駅 蜃気楼」や魚津市内の食堂メニューとして人気を博していました。「魚津バイ飯」の地域団体商標登録の出願が行われたのが2014年8月ですから、「魚津バイ飯」が注目されはじめたころに地域団体商標の出願を行い、ちょうど4年が経過した2018年8月に、登録が認められた形になります。

この4年間で「魚津バイ飯」の地域ブランドとしての地位はより強固になったと推測されますが、今回、地域団体商標登録が認められてことで、当該ブランドの知名度がますます向上し、「魚津バイ飯」の消費量が大きく増加することが期待されます。