2020年1月20日に行なわれた東北地域ブランド総選挙において、秋田県横手市の地域団体商標「横手やきそば」が最優秀賞を受賞した。商標ブランドの知名度アップから、さらなる地域経済活性化を目指していく。 (参照:東北地域ブランド総選挙、岩手大が裂き織り取材で受賞

受賞チームは、「横手やきそば」の商標権者である協同組合横手やきそば暖簾会と秋田大学の合同チームとなっている。同チームは、知名度アップと後継者確保のため、「横手やきそば大学」を立ち上げるアイデアを提案、料理教室を開講したり、企業支援を行っていくことで、さらにブランディング向上を目指すとのアイデアが評価された。

地域ブランド総選挙は特許庁と各経済産業局が主催する、地域団体商標の魅力のPRや発信をするアイデアや、新商品、新ビジネスの提案を競うイベントとなっている。商標権者と大学チームがペアとなり、インスタグラムを通じた発信からこれまでにない活性方法を模索している。

これまで、2017年度に九州、2018年度に東海・北陸で開催され、今回が3回目となった。

東北地域ブランド総選挙で「横手焼きそば」が最優秀賞を受賞した要因の一つとして、横手焼きそばを「食べてもらう」から「経験してもらう」ことでリピーターを増やすというコンセプトが評価された点があります。

横手焼きそばの料理教室を開いたり、横手焼きそばを活用した起業支援を実施する「横手焼きそば大学」のアイディアは、既存のブランド戦略からみると斬新なものであり、需要側ではなく供給側に焦点を当てた手法が、審査員の高い評価につながったものと推測されます。

商標権者で今回の受賞チームの一員である横手暖簾会の代表者は「個人的には(今回の受賞は)B1グランプリの優勝よりうれしい」とコメントしていますが、東北地域ブランド総選挙の最優秀賞は、それだけ重みのあるものだということでしょう。