2014年7月24日、壮瞥町商工会は、札幌市立大学との協働により奥洞爺牛のロゴマークと壮瞥町PRのためのプロモーショングッズの製作に取り組み始めることになった。
(参照:静岡県の森町商工会が「森の石松」の商標権を譲り受け

奥洞爺牛のブランドは、昨年度に商標申請したものの拒絶されたという経緯がある。その理由として、「地域を示す名称だけでは許可できない」というものだった。その申請では、文字のみのロゴによる申請であったことから、今回、同大学のデザイン学部に、ロゴマークと町のPRのためのパンフレットを依頼することにした。

7月25日には、町地域交流センターにおける交流会を開催。商工会、町職員、そして、札幌大学生の関係者が製作に向けてのアイデアを練り上げた。

壮瞥町商工会は、町内壮瞥、蟠渓両地区と伊達市大滝区を加えた地域を「奥洞爺温泉郷」と銘打ち、活性化のためブランド化を目指している。奥洞爺牛とともに火山や温泉、昭和新山国際雪合戦、壮瞥公園の梅林など、観光客誘致に有利な地元PRに余念がない。

奥洞爺牛の関連サイトまとめ

商標法3条第1項では、その商品又は役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、登録できないと規定しています。

また、同条第3項では、その商品の産出地や販売地などを普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は、登録できないと規定しています。

昨年行われた商標登録の出願が登録拒否されたのは、「奥洞爺」が、壮瞥・蟠渓・北湯沢地区の地域を示す地名に過ぎず、また「牛」も単なる普通名称であり、文字のみで出願したということも、条文上の「普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる標章」にそのまま該当することが、原因として挙げられます。

ですから、現在進めているロゴ化ができれば、そのような「普通の表示のみからなる標章」に該当しなくなるので、商標登録される可能性がでてきます。

また、PRが進んで、一般消費者の「奥洞爺牛」に対する認知が広がれば、商標登録の要件を満たしていると判断される可能性が高くなります。

現在、地域商品のブランド化は、地域の活性化にとって非常に大切なことですから、これらの対策が功を奏して、すみやかに「奥洞爺牛」の商標登録が認められることが望まれます。