2019年9月、大阪府高槻市のコメから作った米粉「清水っ粉」が商標登録された。ブランド米から作られた米粉として、小麦粉の代わりになる食材として認知度をアップしていきたい考えだ。 (参照:大阪府住宅供給公社 団地リノベーション「ニコイチ」が商標登録

商標権者は株式会社高谷となっている。同社は1977年にパン屋「高谷ベーカリー」として創業し、2009年から地元、大阪府高槻市清水地区産の米粉を使用した米粉パンを製造販売してきた。米粉パンに加えて2019年10月から米粉そのものの販売も開始した。

米粉パンは栄養価の高いパンとして、高たんぱく・低カロリー・高アミノ酸という特徴を持ち、小麦粉アレルギーを持つ方向けに、パンやケーキ、お好み焼き、てんぷらなど、小麦粉の代用品として重宝されている。

同時に、高槻市清水地区の水田が後継者不足を理由に休耕田に、宅地にと減少していく状況を食い止めるため、地元米の販促につながる米粉の販売、また米粉パンの製造販売を手掛けている。

一般的に「○○っ子」といった場合、例えば「駄々っ子」「現代っ子」「ちびっこ」など、子供の名称を指す場合が多いのですが、「清水っ粉」は、そのイメージに清水地区の清水と米粉を掛け合わせたブランド構成となっています。大阪・高槻市清水地区産の米を使用し、かつ、清水という地区名を使ったブランドなので、地域団体商標登録という方法も考えられますが、今回は、一般企業による普通の商標登録となっています。

例えば「東京りんご」のような地域名+商品名のブランドは、地域団体商標としては登録可能であるが、一般の商標としては登録ができません。しかし、今回登録された「清水っ粉」は、地域名の清水と商品名の米粉を「○○っ子」にかけて、実質的には、地域名+商品名で構成されるブランドであるけれども、一般の商標として登録できるようにしてある絶妙なネーミングということができます。